1.17
寒い。
お風呂に入りたい。
でっかいお風呂にのびのびと入りたい。
私の家の近所に、昭和ムード満点の昔ながらの銭湯があります。
なんといっても体の芯から温もるし、雰囲気も好きで、よく行くのですが・・・
その銭湯には大きな問題点があるのです。
・・・番台と脱衣所の間にある衝立、どう見てもそこに座るおっちゃんの目線よりも低い。
見えるやん。
入る時におばちゃんでも、出たらおっちゃんという事もあるので、
私はいつも、ロッカーの場所は番台の死角に当たる、トイレの隣の74番を使っています。
それでも!
どう見ても、番台から浴室の入り口は絶対に見えるのです。
どうタオルで隠した所で、私の半裸はおっちゃんに見られている。
・・・だからといってその銭湯には行かない、とまでの恥じらいはないのが私。
とりあえずそこは猛スピードで切り抜けて、嫁入り前の体を守っているのです。
そしてなんとも奇妙なのが、そこは番台の後ろにテレビがあります。
そして、そのテレビのちょ~ど向かいの壁に、鏡が付いているのです。
そう!番台のおっちゃん、おばちゃんは鏡文字ならず、テレビの鏡映像を見ているのだ!
しかも、おばちゃんはその鏡映像でしばしば大爆笑している。
気持ち悪くないんやろか?
でも、そうでもしないと番台の仕事なんてやってられへんのか?
いやいや、彼らの目が鏡目で、実際の映像が鏡映像で見えるのかもしれない。
という事は、私のお尻も鏡尻に見えてるのか。
まぁ、ほぼ左右対称やと思うけど・・・乙女心は複雑な気分です。
・・・でも、もしまた大きな地震が起きたら。
尻くらいなんぼでも見せるから、
お風呂に入りたいって、心の底から思うでしょうね。